微妙なニュアンスの違いで偏見に!?24時間テレビから学ぶ正しい情報の大切さ
目次
1. 24時間テレビを見て感じたこと
昨日は24時間テレビが放送されていましたね。そして今日から9月。あっという間に時間が過ぎていきます。
私も少しだけ番組を見ました。全国放送といっても、地域によってはローカル局の企画が放送されることをご存じですか?
私の地域では、「障がいに関係なく参加できるダンス教室」が紹介されていて、とても印象に残りました。子どもに習わせてみたいなと思うほどです。
医療的ケア児を持つ親にとって、このような地域の取り組みを知ることは本当にありがたいことです。同じような子どもたちと出会えるきっかけにもなり、親の孤独感も軽減されますね。
2. 24時間テレビは「感動ポルノ」?批判と意義
一方で、24時間テレビに対しては「やらせだ。過剰な演出だ」「人々が感動するように障害者を道具にしているのでは?」という批判の声もあります。いわゆる「感動ポルノ」という表現も耳にすることがあります。wikipediaによると「感動ポルノとは、主に身体障害者が健常者に同情・感動をもたらすコンテンツとして消費されることを批判的に表した言葉。」とされています。
親として、医療的ケア児を育てる立場として、確かに”障害”が強調されると、様々な感情も思い出し、胸が苦しくなることもあります。「これはどうなんだろう」と思う演出に出会うこともあります。見ている人の中には「障害者=可哀想」と受け取ってしまう人もいるのではないか、と考えてしまうこともあります。
しかし同時に、番組をきっかけに障害への理解や知識が広がることもあります。このれまでの日本の障がい福祉の歴史の中で、24時間テレビが与えた影響は大きいことが証明されています。4億円もの募金は多くの人の役に立ちますし、障害のある人がスポットライトを浴びて輝く姿はとても意味のあることだと思っています。
私は、24時間テレビのように障がいに関する情報提供を行い、障がいのある人も活躍できる番組が今後も続いてほしいと思っています。医療的ケア児を育てる親としても、こうした番組を通じて地域の取り組みや支援の情報を知ることができるのは、とても心強く感じます。同じような状況の家庭とのつながりや理解が広がるきっかけにもなります。
批判的な意見と肯定的な意義。その両方が存在する、非常に大きな影響力があるのが24時間テレビの特徴だと感じます。
3. テレビの誤情報と影響力の大きさ
テレビは影響力が大きいからこそ、正しい情報を伝える責任があります。しかし、時には誤解を招く表現をしてしまうこともあります。
私は以前、番組に意見を投稿したことがあります。というのも、番組内で「18トリソミーは遺伝疾患」と紹介されていたのです。この言い方だと「親から子へ遺伝する病気」と誤解されてしまう恐れがあります。
実際には微妙なニュアンスの違いと感じる方もいるかと思いますが「遺伝子の疾患」です。”遺伝疾患”という言葉は医学的になく、遺伝性の病気とは違います。私はその点を指摘し、「視聴者が遺伝する病気だと誤解する可能性はないか?」「正しい情報を伝えてほしい」と意見しました。その結果、テレビで「正しくは遺伝子の疾患です」と訂正が入ったのです。
細かい違いだと思う人もいるかもしれません。しかし、当事者や家族にとってはとても重要なこと。テレビの一言が世間の認識を左右し偏見につながってしまうのです。
4. 18トリソミーとは?正しい知識を知ろう
ここで、18トリソミーについて簡単に説明します。
- 18トリソミーとは:染色体の18番が通常より1本多いことで起きる染色体異常の一種です。
- 発生の仕組み:受精時の染色体不分離によって起こります。
- 遺伝性はほとんどない:基本的に親から子へと「遺伝する」病気ではありません。
「遺伝疾患」と紹介されると「親のせいで子どもに病気が出た」と誤解されかねません。だからこそ「遺伝子(の)疾患」と正しく伝え、視聴者が誤解せず正しく理解できるように、わかりやすい言葉で補足することも大切なのです。
5. 視聴者としてできること:メディアリテラシーとは
テレビもできる限り正しい情報を発信しようとしていますが、時には誤解を招く表現が入り込むこともあります。では視聴者にできることは何でしょうか。
- 違和感のある表現は、躊躇せずに放送局に意見を伝える(威圧的な言葉はハラスメントです)
- 医療情報は必ず専門家のサイトで確認する。鵜吞みにしない
- メディアリテラシーをもつ(メディアリテラシーとは、情報をただ受け取るだけでなく、「本当にそうなのか?正しいのか?」「ディレクターやプロデューサーは、どういう意図で伝えようとしているのか?」と考える力のこと。)
こうした姿勢が、よりよい未来につながります。
6. まとめ:テレビも間違えるからこそ、私たちの声が大事
24時間テレビを見て改めて思ったのは、テレビは非常に大きな影響力を持つからこそ「正しい情報」を伝えてほしいということです。
ただし、テレビも人間が作るもの。誤解を招く表現が入ることもあります。だからこそ、視聴者が「それはどうなの?」と声をあげることに意味があるのです。
テレビと視聴者が互いに補い合うことで、より正しい情報が社会に広がっていくのだと思います。
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