選挙の日、小学校へ──娘が通えたかもしれない場所を歩いて

Latest Comments

表示できるコメントはありません。

【コラム】選挙の日、小学校へ

◇投票所へ向かう想い

先日、選挙がありましたね。
私たちの投票所は、近くの小学校でした。

みなさんは、どんな気持ちで投票所へ向かわれましたか?
「学校に行くなんて、懐かしいな」と感じた方も、いらっしゃるかもしれません。
校舎、体育館、校庭──
青春時代の記憶が、ふとよみがえるような場所ですよね。

◇私たち家族の場合

あの日は、とても暑い日でした。
ふと時計を見ると、投票時間ギリギリ。

夫と交代で行こうかとも思ったけれど、
時間的にそれは難しそう。

「パパだけでも行ってきて!」と私が言うと、
夫はこう言いました。
「娘も連れて、みんなで行こうよ。」と。

私は正直、行かなくてもいいかなと思っていました。
娘も、暑い中で無理をさせたくなかった。

でもそのとき、ふと思ったんです。
「娘が通うはずだったかもしれない小学校に行けるチャンスかもしれない」と。

◇小学校に行くチャンス

家族3人で急いで出かけました。
昔ながらというより、どこかモダンなつくりの小学校。
体育館で投票をすませながら、「今はこんな感じなんだ…」と、周りを見渡していました。

私の娘がこの学校に通う可能性は、たぶん高くありません。
実際に通うことになるなら、特別支援学校。車で30分の場所です。
それでも、心のどこかで、思ってしまうんです。

──地元にこだわってるわけじゃない。
でも、小学校に行ってほしい。
ランドセルを背負って、歩いて、笑って、友達ができて。
ただそれだけのことが、夢なんです。
”生きているだけで奇跡”と言われる病気。
今日も一緒に過ごせるだけで感謝しなければいけないのに、
どんどん欲がでてきちゃいます。
――もっともっと、一緒に生きたい。いろんなことを一緒に経験したい。

◇記念撮影

校門の前で記念撮影をしました。
「フォーマルな服を着てくればよかったね」なんて笑い合ったり。
一瞬だけでも、娘が小学生になった姿をイメージできた、そして「小学校に来られた」ことが、
特別な思い出になりました。

◇みんなな色々な思いの中で

選挙。
投票に行く理由は人それぞれだけれど、
こんなふうに、“家族のささやかな願い”を胸に訪れる人も、いるかもしれません。
そう思いました。

★こちらもご覧ください★

医療的ケア児が抱える大変さと家族がやりたいこととは

コミュニケーションで傷つく。
自分を守りながら、わかり合う方法

★この記事が参考になったらクリックお願いします。応援していただけると嬉しいです

にほんブログ村 子育てブログ 障がい児育児へ
にほんブログ村

Tags:

No responses yet

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です