訪問薬局のサービス
はじめに

みなさんは、訪問薬局を利用していますか?
NICUを退院して、在宅で安全に生活できるように訪問診療が始まりました。
そこで、「訪問薬局」について教えてもらいました。
”おうちにお薬を持ってきてくれますよ”と。
しかし、私の家のすぐ隣には薬局があります。そのため、夫が娘を少しだけ見てくれるタイミングを使って、
さっと薬局に行くことがちょっとした気分転換になっていたので、最初は訪問薬局を利用していませんでした。
ところが、あるとき娘の薬が「入荷未定です」「夕方には届く予定ですが、それでもいいですか?」と言われ、
すぐに受け取れないことがありました。中には早く使わなければいけない薬もあり、焦った私は、在庫のある大学病院の近くの薬局までダッシュ…。そんな経験を経て、いつかは訪問薬局を契約したいなと思っていました。
1.訪問薬局との契約方法

私が契約を決めた時は、娘の嘔吐が酷く訪問診療医に電話での診察をしてもらい、緊急で新しい薬が処方されたことがきっかけです。
夫は不在。どうやって薬をもらいに行こうか焦っていたときのことです。
訪問診療の先生が「訪問薬局を契約しましょう。近くに薬局はありますか?」と聞いてくれました。私が「わかりません」と答えると、先生が「では私が探しますね」と、その場で薬局に連絡してくれたのです。
訪問薬局との契約は、保険適応で利用する場合は必ず医師の指示が必要です。
そして、
- 自分で薬局を探して連絡をとる方法
- 医療機関(訪問診療クリニックなど)が薬局を探してくれる場合があります。
その後、医師が薬局に指示書を送り、利用者の情報提供も行います。
薬局さんが、家に来て説明を行い契約書を記入して、契約となります。
2.在宅訪問薬剤管理指導とは
訪問薬局では、薬剤師さんが定期的に自宅へ来てくれます。これを「在宅訪問薬剤管理指導」といいます。
我が家も担当の薬剤師さんがつき、
・娘の状態・症状の確認
・服薬の説明
・副作用の確認
・残薬の管理などを丁寧に行ってくれます。
基本的には月4回まで医療保険適応で訪問が可能です。
こちらの日本調剤 薬剤師訪問サービスの流れ が分かりやすいので、ぜひご覧ください。

私は今までいろんな場所の薬局を使っていました。
それが一か所となり、主治医や訪問看護師と情報共有もしてくれるので、
チームで子どもを支えてもらえている感覚があり、とても心強いです。
3.加算のいろいろ
薬局によっては、以下のような体制が整っていることで評価され、医療報酬に「加算」がつくことがあります。
- 地域支援体制加算:地域の医療・介護と連携し、相談や災害時対応などを行う薬局。麻薬も対応可能で地域に貢献している。
- 連携強化加算:訪問診療の医師や看護師と密に連携している薬局。
- 在宅薬学総合体制加算:24時間相談できる体制などが整備がされており、継続的に在宅訪問を行っている実績がある。
これらは患者の自己負担に大きく影響するものではありませんが、「安心して任せられる薬局かどうか」の目安にもなります。
また、交通費は薬局側の負担となることが多いそうで、我が家は薬局さんにお金をお支払いすることはありません。
4.実際に使ってよかったこと

訪問時間によっては、ケアでバタバタしていたり、私の仮眠時間だったりするので、
薬剤師さんと電話で「朝一だと助かります」などと時間を調整してもらっています。
状態の変化によって薬がどんどん処方されていくと、
手持ちの薬が何日分あるのか、
どれが不足しているのかが分からなくなってしまうことがあります。
そんなとき、担当の薬剤師さんに相談してお薬の残りを数えてもらいました。
「これは残り〇日分なので、次回医師に〇日分処方してもらうように伝えておきます」と調整してくれたり、
必要に応じて医師に直接連絡してくれました。
おかげで、「気づいたら薬が足りない!」というトラブルを防ぐことができ、私の負担もかなり減りました。
また24時間お薬について相談できるのも安心です。
おわりに
訪問薬局のサービスは、最初は「なくてもなんとかなる」と思っていました。
けれど、いざ契約してみると、その便利さと安心感は想像以上でした。
医療的ケア児と在宅で暮らす家族にとって、「薬を相談できる相手がいること」は本当に大きな意味を持ちます。
もし今、薬の管理に少しでも不安があるなら、訪問薬局の利用を考えてみるのもひとつの選択肢かもしれません。
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