
育児や医療的ケアで忙しい毎日。
つい自分のことは後回しになってしまいますよね。
気づいたら、全然お水を飲んでいなかったということも。
ある日、いつも通りにam3時夫と交代。
娘のケアを終えて、少しだけ横になったつもりが、寝てしまい、
起きたらめまい・吐き気・腹痛・息苦しさ。
体が思うように動かず、まさか…と思ったら「熱中症」でした。
今回は、寝ている間でも起こる熱中症について、私の経験をもとに
対策や基礎知識をまとめました。
目次
1.熱中症とは?
熱中症は、
- 高温多湿な環境で、
- 体内の水分・塩分バランスが崩れたり、
- 体温調節機能が破綻することで起こる症状の総称です。
平成30年厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課「職場における熱中症予防対策マニュアル」p.1

熱中症の5割は室内で発生しています。ご自身やお子様もいつでも起こりうることなんです。
(4割住居内・1割商業施設などの屋内)
※出典:健康サイトbyアリナミン製薬「熱中症」
2.熱中症の要因と対策

厚生労働省によると、「熱中症が生じやすい環境とは、高温・多湿で、発熱体から放射される赤外線による熱(輻射熱)があり、無風な状態です。このような環境では、汗が蒸発しにくくなり、体温の調節には無効な発汗が増えて、脱水状態に陥りやすくなります。」と書かれています。
1)高温
汗をかくが、湿度が高いと蒸発できず体温が下がりません。
気温 | 体感の目安 |
---|---|
25℃前後 | 快適〜やや暑い |
28℃以上 | 暑い(エアコンつけたくなる) |
30℃以上 | 真夏日(高温) |
35℃以上 | 猛暑日(非常に危険な暑さ) |
☀️ 気象用語での「高温」
- 真夏日:日中の最高気温が 30℃以上
- 猛暑日:日中の最高気温が 35℃以上
- 熱帯夜:夜間の最低気温が 25℃以上
💡こんな環境は要注意!
・室温が28℃を超えるとエアコンや扇風機の併用が推奨されているが、使用していない
・南向きや西向きの窓のある部屋は、直射日光で室温が急上昇。
・トイレ、脱衣所、クローゼットなど、風通しの悪い場所は熱がこもりやすい。
・キッチン、お風呂場
🔷対策ポイント
・温湿度計を置いて、こまめにチェック
・エアコンやスポットクーラーなどを用意
・熱い日はカーテンをしめる
・直射日光があたる部屋に長時間いない
・寝る前の室温も確認!
2)多湿
湿度が70%以上になると「多湿」と感じる人が多くなります。湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくいため、熱中症のリスクが高まります。空気がジメジメして、カビやダニが繁殖しやすい環境にもなります。不快・蒸し暑さ・だるさを感じやすくなります。
湿度の目安 | 体感・影響 | 注意点 |
---|---|---|
30%以下 | カラカラに乾燥 | 肌荒れ・風邪・インフルエンザのリスク増 |
40〜60% | 快適・適正範囲 | 室内環境の理想的な湿度 |
60〜70% | 蒸し暑く感じる | 汗が乾きにくく、熱がこもる |
70%以上 | 熱中症リスク増 | 特に気温が25℃以上なら危険信号! 75%以上でカビが生えやすい |
💡こんな環境は要注意!
- 気温25℃以上かつ湿度60〜70%以上
- 特に、気温28℃以上かつ湿度70%以上 は かなり不快・汗が乾かず熱中症リスク大
- 入浴後
- 断熱性が高い住宅
- 洗濯物の室内干しは、部屋の湿度を10~20%上げることも
- お風呂場、キッチン、洗濯後
- 雨の日・梅雨の日

梅雨の時期や雨の翌日は、気温が低くても湿度が高くて(=体に熱がこもりやすい)危険です。
特に、湿度が高いだけだと、”喉が渇かない”ので熱中症になりやすいです。
🔷対策ポイント
・室内は**40〜60%**が理想
・湿度計を設置して目に見える管理
・除湿機・エアコン(ドライモード)を活用
・窓を閉め切る日は特に湿気がこもるためサーキュレーターを回す・換気も大切!
3)輻射熱
「輻射熱」とは、太陽や建物・アスファルトなどから出ている“じりじりとした熱”のことです。
直接日光に当たっていなくても、熱が伝わってくるのが特徴です。
💡こんな環境は要注意!
・地面に近いほど(ベビーカー・車椅子など)反射熱も受けやすい
・屋外だけでなく、日差しの強い室内窓際でもおこりやすい
🔷対策ポイント
・日陰や屋内に避難する(外出時間を調整)
・車椅子やベビーカーには遮熱シートや日除けカバーを
・室内でも窓に遮熱カーテンやすだれを活用
・地面からの熱を避けるには敷物やマットで高さをとる工夫も
4)無風
私たちの体は汗をかくことで体温を下げていますが、
汗は“蒸発”しないと熱を奪ってくれません。
ところが、空気が動かない無風状態では、
汗が肌にとどまったままで蒸発しにくくなるため、
体にこもった熱が逃げづらくなってしまうのです
💡こんな環境は要注意!
・雨の日で換気を控えている時
・閉め切った部屋での昼寝やケア中
・風が入らない浴室やトイレ
・屋内作業やマスク+防護服の着用時
🔷対策ポイント
- 扇風機やサーキュレーターをゆるく回す
- エアコンと併用して空気の流れをつくる
- 寝室やリビングでも完全無風にしない工夫を
- 屋外では帽子だけでなく、首元を風通しよくする衣類選びも効果的
3.熱中症の分類・症状


出典:厚生労働省 同上(p.13)
4.脱水の3つのタイプ
脱水対策には「水」と「塩分(ナトリウム)」の両方がとても大切です。どちらか一方だけでは、体の中のバランスをうまく保てません。汗や下痢、嘔吐などで失われるのは、水・塩分・カリウム・マグネシウムなどがあります。

水だけをたくさん飲むと、血液中の塩分(ナトリウム)濃度が薄まる
→ 低ナトリウム血症のリスク(頭痛・吐き気・けいれん・意識障害など)があります。
そのため、脱水予防には、水分+塩分をとることが大切です!
1)高張性脱水(水欠乏性脱水)
- 定義:ナトリウムも失われるが、それ以上に水分の喪失が大きい
- 血中ナトリウム濃度:145mEq/L以上(上昇)
🧠 原因
- 高熱による発汗・発熱
- 過呼吸
- 糖尿病による多尿
- 水分を十分に摂取できていない
- 飲水制限のある高齢者や小児
⚠️ 特徴・症状
- 強い口渇感(のどがカラカラ)
- 舌が乾いている
- 皮膚・粘膜の乾燥
- 神経症状(不機嫌、眠気、けいれんなど)
💡 対応
- まずは水分補給(少しずつ・頻回に)
- 経口補水液(ナトリウムを含む)も有効
- 重症の場合は点滴による補正(ブドウ糖+電解質)
2)等張性脱水(混合性脱水)
- 定義:水分とナトリウムが同程度に失われる
- 血中ナトリウム濃度:135〜145mEq/L(正常範囲)
🧠 原因
- 急性の出血(血漿が失われる)
- 重症の下痢・嘔吐
- 火傷(浸出液)
- 胃腸炎
- 腎疾患
⚠️ 特徴・症状
- 体液の「量」そのものが不足 → 血圧低下・脈拍増加
- 尿量低下
- 全身倦怠感、脱力感
- 皮膚のハリがなくなる(ツルゴール低下)
💡 対応
- 経口補水液または点滴(等張電解質液:例 生理食塩水、乳酸リンゲル液)
- 脱水の原因に応じた治療も必要(嘔吐止め・止瀉薬など)
3)低張性脱水(ナトリウム欠乏性脱水)
- 定義:水分も失われるが、それ以上にナトリウムの喪失が大きい
- 血中ナトリウム濃度:135mEq/L未満(低下)
🧠 原因
- 激しい発汗の後、水だけを大量に摂取(ナトリウム補給なし)
- 長引く下痢・嘔吐
- 利尿薬の過剰使用
- 慢性腎不全
- 副腎皮質ホルモンの異常(例:アジソン病)
⚠️ 特徴・症状
- 筋肉のけいれん、脱力
- 頭痛、吐き気、ぼんやり
- 重症時:けいれん・意識障害
- 手足が冷たい、血圧低下
💡 対応
- 経口補水液(ナトリウム含有)での補給
- 重症例はナトリウム入りの点滴(生理食塩水など)
- 水分だけを与えるのはかえって危険(低ナトリウム血症を悪化)
4. 医療的ケア児ママ・パパが熱中症、脱水になりやすい理由
1)こまめな水分・塩分補給が難しい
- ケアが忙しく、時間があっという間に過ぎていき、自分の水分補給を後回しにしてしまう
- 経管栄養や吸引などで、両手がふさがりやすい
- 食事や水分を摂るタイミングを逃しやすい
- 受診時は待ち時間が長い、タイミングがつかめずお昼ご飯が食べられないことも
- マスクをつけているので、飲食しづらい
2)睡眠不足・疲労の蓄積
- 寝落ちしてしまうことも
- 熱中症・脱水症状は、「寝不足だからかな、疲れているからかな」と思ってしまう
- 睡眠不足は体温調節機能を低下させる
- 気象予報を見る時間がない
3)ケアによる環境の影響
- お風呂後は子どもが冷えやすく、エアコンを切っている
- 部屋全体の通気性・湿度調整が子ども基準になっている
- モニター音や医療機器のために窓を閉め切っていることが多い
- バギーの操作時、かがむことで地面からの照り返しをあびる
- 外出時は重いバギーや沢山の医療機器を運ぶため、汗が奪われる
- 両手が塞がり、親は日傘がさせない
- 子どもと体を密着しながらケアをする
4)外出が制限されている
- 気軽に外の風に当たることができない
- 外気を感じる時間が少なく、季節や温度への感覚が鈍る
- 家の中で過ごしていると、外の状況が分からない
- 家の中の環境に慣れてしまい、高温・多湿に気づかないことも
5)心理的ストレスが強く、身体感覚に鈍くなる
- 子どもの体調や命への不安で常に緊張状態
- ストレスによりのどの渇きや疲労感に気づきにくくなる
- 自分のことは「後回し」「我慢」が習慣に
5.医療的ケア児が熱中症、脱水になりやすい理由

医療的ケア児は、熱中症・脱水になりやすいという特徴があります。それは、体・病気の影響・生活環境など、複数の要因が関係しているからです。
1)体温調節機能が未熟または障害されている
- 汗をかきにくい・体温を調節しにくい子が多い
- 一部分だけ汗をかく子も

私のお友達は、頭に熱がこもりやすく汗もかくので、毎日アイスノンをずっとあてています。
同じ病気でも、身体の状態はその子によって様々です。
- 自律神経の機能が弱く、暑さを感じにくいことも
2)筋肉が少ない・動かない時間が長い
- 身体を動かせず、自分で熱を放散できない
- 床と接触している体の一部に熱がこもりやすく、冷却しづらい
- 体位交換枕を使っている
- 親と肌が密着しながらケアをされる
3)水分・塩分の摂取量が制限される
- 病気により飲水制限がある
- 飲みたいときに伝えられない
- 胃ろうや経鼻経管での栄養では、一度に入れられる量が限られている
- おしっこや汗で出る分に対して、水分が追いつかない
- 水分をとってもしっかり身体に吸収されない病気もある
4)医療機器が熱をこもらせる
- 呼吸器やモニター、カニューレ固定などにより空気の流れが悪くなる
- 頬や首元がカニューレテープで密閉されていて熱がこもる
- 呼吸器のホースや装着物で扇風機や冷風の影響を受けにくい
- 呼吸器の加湿や機械の熱により、身体が熱くなることがある
5)サインを出しにくい・気づきにくい
- 言葉で「のどが渇いた」「暑い」と訴えることが難しい
- 表情がわかりにくい、反応が小さい
- そもそも体温の上昇や脱水の進行に自覚がない子も
- いろんな人がお世話をしていると、嘔吐や尿量の変化など情報共有しづらい
👉 親や支援者が「気づいてあげる」しかないことが多い。訪問看護や介護、いろんな人が関わっているからこそ気づきにくいことも
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7.おわりに

私の娘は胃逆流症があるので、ほぼ毎日嘔吐しています。
また体調が悪い時はミルクを吸収できず、脱水リスクがかなり高い状態になります。
そんな水分不足のとき、「とりあえず水をあげる」だけは絶対にしないようにしています。
なぜなら──
水だけでは、塩分(ナトリウム)が不足してしまい、脱水が悪化することがあるからです。
そのため、我が家では医師から「ミルクを薄める(ミルクの濃度をさげることで吸収しやすくなる)・ソリタ顆粒」を使って調整するように指示を受けています。水だけだと、低血糖にもなるので、ぜひ自己判断ではなく、医師に確認することをおすすめします。

飲水制限があるお子さんも、汗をかきやすい夏場だけは
医師から水分を増やすように指示がある場合もあるそうですよ。
ぜひ気になった場合は、相談してください。
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